鳴子温泉郷とは

鳴子温泉郷

宮城県北部に位置する鳴子温泉郷は、鳴子温泉・東鳴子温泉・川渡温泉・中山平温泉・鬼首温泉の5つの温泉地の総称です。

鳴子温泉温泉郷の中心部。古くから“奥州三名湯”の一つに数えられています。
東鳴子温泉古くから湯治場として親しまれ、江戸時代には仙台藩主伊達家専用の「御殿場」がありました。
川渡温泉温泉郷の入口、江合川沿いの温泉地。温泉郷の中でも最も古く開湯したとされています。
中山平温泉のどかな山間にあり、大谷川に沿って湯けむりをあげる自然豊かな温泉地。
鬼首温泉:高原リゾートやアウトドアスポーツの拠点。2つの間けつ泉で有名な温泉地。

宮城県鳴子峡の紅葉

歴史

歴史は古く、六国史の一つ『続日本後紀』では837年(承和4年)に「温泉流河」(*)の記録があります。
松尾芭蕉により1702年に刊行された『おくのほそ道』の一節にも「なるこの湯」として登場し、19世紀前半には仙台藩領で最も繁盛した湯治場でした。

承和四年(八三七)四月戊申。
陸奧國言。玉造塞温泉石神。雷響振動。晝夜不止。温泉流河。
其色如漿。加以山燒谷塞。石崩折木。更作新沼。沸聲如雷。
如此奇恠不可勝計。仍仰國司。鎭謝災異。教誘夷狄。

 

*『続日本後紀』より

鳴子温泉郷とは - 鳴子の夜の祭りの様子

温泉

源泉数は370本で東北最大、日本にある10の泉質のうち7種類(単純温泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、含鉄泉、酸性泉、硫黄泉)が楽しめ、湯量、泉質ともに豊富な温泉郷です。

1960年に温泉郷の一部が、2016年に温泉郷全体が、環境省により『国民保養温泉地』に指定されています。

宮城県大崎市鳴子温泉郷の温泉風景

自然と文化

栗駒国定公園内に位置し、1年を通じてはっきりとした四季を感じられる豊かな自然環境が魅力です。
また、伝統的工芸品にも数えられる「宮城伝統こけし」の「鳴子こけし」や、「鳴子漆器」など、木と共にある暮らしを感じさせる文化が色濃く残ります。

宮城県大崎市鳴子温泉郷の花渕山

エネルギー

日本人だけの手による、日本で最初のアーチダムとして1957年に完成した『鳴子ダム』に付随する『鳴子水力発電所』をはじめ、日本で4番目の地熱発電所として1975年に稼働した『鬼首地熱発電所』など、鳴子温泉では自然エネルギーの利用に古くから取り組んできました。

近年では、地域の8割を占める豊富な森林資源に着目し、木材のカスケード利用を目指す『VESTAプロジェクト』が新たな取り組みとして、動き始めています。

宮城県大崎市鳴子温泉郷の花渕山

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