VESTAプロジェクト第一期完成お披露目会を開催しました!

2020/11/23 | お知らせ

11月19日~21日の3日間、「サスティナヴィレッジ鳴子」にてVESTAプロジェクトのお披露目会が開催されました。NPOしんりん、くりこまくんえん、サスティナライフ森の家、ウェスタ等により立ち上げられた(株)ウェスタ・CHPが主催し、私たち鳴子温泉もりたびの会が開催に向けての運営協力をおこないました。期間中、約300名のお客様にお越しいただき、森林資源を活用した新しい取り組みを見ていただきました。 

森林資源を活用した地域内のエネルギー循環

VESTAプロジェクトとは、中山間地域の豊富な森林資源を活用し、地域内のエネルギー循環を目指す取り組みです。これまで捨てられてきた製材の端材、樹皮・枝葉等の林地残材等をチップ燃料に加工し、CHP(熱電供給システム)とチップボイラーで熱と電気を生み出しています。熱はお湯となって同敷地内にあるアパート等の建物に供給され、給湯や冷暖房として活用されます。電気は通常は地元の電力会社へ売電されますが、非常時にはオフグリッドに切り替わります。お湯と電力が自給できるため、防災拠点としての役割も期待されます。 

各種見学ツアーの様子

お披露目会では、このプロジェクトの肝であるエネルギー棟(CHPボイラー、チップ乾燥機、チッパー機、バックアップボイラー)や、木材をふんだんに利用する板倉工法で建てられたアパート「サスティナヴィレッジ」などの見学ツアーを実施しました。 その他、ハイブリッド林業を紹介する馬搬の実演や、第二の木の人生を紹介する薪ステーションの見学ツアー、森林資源を使い切るカスケード利用についてみんなで考えるコーナー、ロケットストーブで焙煎&湯沸かしして淹れるコーヒーコーナー、枝で作る森の色鉛筆づくりWSなど、森にまつわる様々な体験の場が設けられました。 

当日はブースでクラフト関係の会員さんの物品販売もありました

当プロジェクトは、森にかかわる関係者らによって立ち上げられた、他に例を見ない取り組みです。補助金に頼らないというだけでなく、地域の旅館や飲食店、クラフト関係者、教育関係者などからなる協議会である私たち「鳴子温泉もりたびの会」と連携していることも大きな特徴です。このことにより、エネルギーだけでなく、経済も地域内で循環することが期待されています。 

VESTAプロジェクトは「サスティナヴィレッジ鳴子」を実証の場とし、このような森を中心とした循環型の社会を日本の中山間地に広めることで、これまで、地域外に流出していた人やお金が地域内で循環し、人々が心豊かに暮らせる地域が増えていくことを目指しています。関心をお持ちの方は、今後、視察受け入れプランもご用意しています。

※プランは検討中のものです。来年度以降の受付開始に向けて準備を進めております。