鳴子温泉郷とは
鳴子温泉郷
宮城県大崎市に位置する温泉地で、鳴子温泉郷は中心の鳴子温泉と、隣接する東鳴子、川渡、中山平、鬼首(おにこうべ)の五温泉地区の総称です。

歴史
歴史は古く、六国史の一つ『続日本後紀』では837年(承和4年)に「温泉流河」(*)の記録があります。19世紀前半には仙台藩領で最も繁盛した湯治場でした。
承和四年(八三七)四月戊申。
陸奧國言。玉造塞温泉石神。雷響振動。晝夜不止。温泉流河。
其色如漿。加以山燒谷塞。石崩折木。更作新沼。沸聲如雷。
如此奇恠不可勝計。仍仰國司。鎭謝災異。教誘夷狄。
*「温泉流河」より

温泉
源泉数は368本で東北最大、日本に湧く11の泉質のうち9種類が湯量、泉質ともに豊富な温泉郷です。
1960年に温泉郷の一部が、2016年に温泉郷全体が、環境省により『国民保養温泉地』に指定されています。

自然と文化
栗駒国定公園内に位置し、1年を通じてはっきりとした四季を感じられる豊かな自然環境が魅力です。
また、伝統的工芸品にも数えられる「宮城伝統こけし」の「鳴子こけし」や、「鳴子漆器」など、木と共にある暮らしを感じさせる文化が色濃く残ります。

エネルギー
日本人だけの手による、日本で最初のアーチダムとして1957年に完成した『鳴子ダム』に付随する『鳴子水力発電所』をはじめ、日本で4番目の地熱発電所として19755年に稼働した『鬼首地熱発電所』など、鳴子温泉では自然エネルギーの利用に古くから取り組んできました。
近年では、中山間地域の豊富な森林資源に着目し、木材のカスケード利用を目指す『VESTAプロジェクト』が新たな取り組みとして、動き始めています。
